お子さんの将来を見据えた対応を!
お子さんの将来を第一に考えると、「小さな頃から歯科医院で定期検診を受ける習慣を身につけてもらうこと」が生涯のお口の中のトラブルを減らすことにつながり、小児歯科において最も大切なことだと考えています。
お子さんが歯医者さんに親しみを持ってもらえるよう、お子さんとのコミュニケーションや喜んでもらえるような工夫を精一杯させていただき、できる限りお子さんの気持ちに寄り添った対応を心がけています。
お子さんの気持ちに最大限配慮しながら、大切な歯を守るために必要な処置は丁寧に対応させていただきます。
お口の中に関して、お子さんのうちに気をつけておきたいこと
01
ご家族のお口の健康
むし歯や歯周病は感染症です。とくにむし歯菌は生後6か月頃の歯が生えた時~3歳までが感染リスクが高く、影響力が強いとされています。お子さんのお口の健康を守るためには、ご家族みんなのお口の中が健康であることが一番の近道になります。
02
歯磨き習慣
できれば歯が生え始める前から指にガーゼを巻いてお口の中を拭ってあげて早い段階からお口の中を清潔に保つことに慣れさせてあげることが大切です。
歯が生えてからは、成長ステージやお子さんの性格などを考慮しながら、こども用の歯ブラシで仕上げ磨きとお子さん自身の歯磨きを無理なく習慣化しましょう。
03
間食の習慣
おやつや間食の頻度が多いとむし歯になりやすくなってしまいます。同じように歯磨きをしていても、間食の時間を定めたり、頻度を減らしたり、だらだらと長時間食べ続けることを控えたり、糖分の少ない間食に置き換えたりするだけで、むし歯になるリスクを軽減することができます。
04
フッ素の利用
フッ素には、歯を強くしてむし歯になりにくくする効果、溶けだした歯の成分を修復する効果、むし歯菌の働きを弱める効果があり、むし歯になるリスクを減らします。
年齢に応じた適正な量を使用すると大変効果的です。
05
お口周りの癖改善
お口周りの癖は、お口の機能の発達や顎の成長、歯並びに悪影響を及ぼす可能性がありますので、注意が必要です。年齢や成長具合などによっては改善したほうが良いので、お子さんに該当する癖があればぜひ一度ご相談ください。
指しゃぶり
指によって前歯が後ろから押されることにより出っ歯の原因になります。
口呼吸(お口ぽかん)
無意識にお口で呼吸してしまう癖です。
脳への酸素供給量が鼻呼吸と比べて少ないため、脳の発達に影響してしまいます。
また、歯列が乱れたりむし歯の原因になったりします。
咀嚼不足
適切な硬さの物をよく噛むことで、顎の骨の成長が促されるため、よく噛まない習慣がある場合は歯やアゴの関節が発達不足になることがあります。
舌癖
舌で前歯を押し出したり舌を出したりする癖のことです。舌の正しい使い方ができていない場合が多いため、歯並びや滑舌に悪影響を及ぼす原因になります。
頬杖
左右どちらかに継続的に力が加わってしまうので、歯並びの悪化やアゴの歪みにつながります。
爪を咬む
歯や歯茎に負担がかかり、すきっ歯や歯の重なりに影響する場合があります。
歯の生える順番
ヒトの歯は、生まれたときは通常生えてなく、生後6か月頃から下の前歯から乳歯(こどもの歯)が生え始めます。
2歳6か月前後で乳歯(こどもの歯)がすべて生えそろい、6歳頃に上下左右一番奥の乳歯の後ろから永久歯が生えます。
その後乳歯は徐々に永久歯に生え替わっていき、12歳前後に最後の永久歯が上下左右の一番奥に生えてきます。親知らずを除く28本の歯が、12歳前後で生え終わります。
※個人差はあります。
乳歯(こどもの歯)のむし歯があとから生えてくる永久歯(大人の歯)に悪い影響を及ぼすことも!
そもそも乳歯や生えたての永久歯は、成熟した永久歯と比べてむし歯になりやすく、進行も早いです。
永久歯(大人の歯)に生え替わってしまう乳歯(こどもの歯)はむし歯になってしまっても関係ないのでは?と思われがちですが、乳歯(こどもの歯)のむし歯を放っておくと、後ろに控えている永久歯(大人の歯)の成長を妨げてしまったり、早く抜け落ちて将来の歯並びに悪影響を及ぼしてしまったりする可能性があります。
小さな頃から歯科医院で定期検診を受ける習慣をつけていただき、万が一むし歯になってしまったら早期に治療することが大切です。